海馬のかわり

最近記憶力に難がある、地方在住サーバエンジニアの備忘録です。

Windows Server 8の新機能まとめ

Cloud Days Osaka 2012に参加し、Windows Server 8 & Hyper-V 3.0セッションにて仕入れた情報のまとめ。残念ながらテクニカルセッションではなかったが、機能の把握という意味では判りやすく良かった。

※Windows Server 8ベータ時点の情報。正式リリースでは変更となる可能性もある。

セッションでは、新機能を大きく5つのトピックとしてまとめられていた。

1.ベースの変更
2.ストレージ機能
3.Hyper-Vの進化
4.クラウド基盤
5.ワークスタイルの変化


1.ベースの変更

・ホストあたりの認識可能リソースの増加
CPU: 640論理CPU(64Socket)
Mem: 4TB

・PowerSHell Cmdlet
※今後は「コマンドでのサーバ管理を推奨」

・Windows Backupのクラウド対応
※Azureと連携。手軽にクラウド側へバックアップが取れる。

・ADの仮想化「正式」対応

・ファイルアクセス制御
※ユーザ、コンピュータ、ファイルに意味づけ、どのフォルダに格納されていてもポリシーで一括制御可能

・1つのサーバマネージャーにて複数台の一括管理可能
※従来もMMCからの追加でリモートサーバの制御が行えたがもっと簡単になった。

2.ストレージ機能

・複数台のHDDを束ねるストレージプール機能

・ストレージプールより、論理ボリュームを切り出す機能

・シンプロビジョニング
※10TBのストレージプールでも50TBの論理ボリューム(Dドライブなど)としてアサイン可能。
※「物理使用率の80%を超えると警告を出す」などの管理が可能。

・ブロックレベルの重複排除
※ファイルレベルではないことに注目!

・4Kセクタ対応

・CHKDISKの高速化
※300万ファイル存在しようが8秒程度で終わる

・新ファイルシステム「ReFS」の採用
※まだ起動ディスクには出来ない。

・共有ストレージとの連携
※ファイルのコピーなどを共有ストレージ側の機能を使って行えるようになった。(VAAIみたいな感じ?)
※この機能を使って、VMの高速クローンなどが行える。

・Hyper-V用データストアのファイルサーバ対応
※データストアとしてCIFSファイルサーバが使用可能?さらりと流れたので詳細不明

3.Hyper-Vの進化

・仮想マシンあたりの認識可能リソースの増加
CPU: 320 CPU
Mem: 1TB

・仮想マシンからの直接ファイバチャネルを利用可能に
※NPIV?

・Hyper-V Replica
※手軽にDRが構築できる機能。
※遠隔のHyper-Vホストに仮想マシンのレプリカを自動複製(同期)
※クラスタ不要(スタンドアローン2台でOK)
※ブロックベースの転送(圧縮可)
※初期転送はフルコピーとなるがネットワーク経由以外にも、メディアへのエクスポート/インポートが可能
(データ量によっては、新幹線で人力輸送した方が早いケースもあるので助かる機能かと)
※DR先へは、スナップショット単位の転送となるため、任意の時間帯からの復旧可能
※VSSと連携したバックアップが可能(SQLとか)
※DR先クローンVMとは、排他制御(うっかり起動しちゃったとか無し)
※DR先では、あらかじめ指定しておいたNW情報で起動できる(IPアドレスなど)

・ライブストレージマイグレーション

・クラスタ、共有ディスク不要のライブマイグレーション
※これもスタンドアローン2台でOK

・ホスト側NICチーミング

・仮想NIC動的帯域制御
※仮想マシンに対し、オンラインにて実施可能。
 デモでは、20MB/sec -> 50MB/secへ制限を変更し、リモートサーバへのファイルコピー速度がぐぐっと変化する様子が見られた

・仮想マシンメータリング機能
※VMのメトリックを取得。使用率に対し課金を行ったりする際に役立つ。

4.クラウド基盤

・クラスタ機能の強化
 64ノード / クラスタまで拡張可能
 4000VM / クラスタまで実行可能

・CAV(クラスタ対応アップデート)
※パッチ当て時に、例えば10台ずつなどグループにわけてアップデートを回していく仕組み(ローリングアップデート?)

・ネットワーク機能の進化
※データセンタTCP(DCTCP) (MSが開発したの低遅延プロトコルらしい)
※プライベートVLAN
※マルチテナント対応

・Hyper-V拡張仮想スイッチ
※仮想スイッチに以下の機能を実装
 ・キャプチャ/モニタ
 ・フィルタリング
 ・WFP(Windows Firewall,マルウェア対策など)
 ・フォワーディング(Cisco Nexus 1000v, Openflow)

5.ワークスタイルの変化
このトピックは、時間の都合上項目だけチョロッと紹介された。

・MS-VDIの進化
※高速な仮想マシン作成(複数台一気に作成処理をかけるなど)

・Direct Access

・Branch Cache

以上